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情報教育に取り組む学校現場を視る

学校訪問3 コンピュータシミュレーションを利用して物理実験をする −Web活用した理科の授業の見学研修より−

今回は、東京私立中学高等学校協会の情報教育・視聴覚教育研究会のご好意により参加可能となった「情報教育・視聴覚教育研究会/授業見学研修」の授業内容をレポートする。
見学したのは、中学3年の理科の力学(運動とエネルギー)の授業のなかでの、Webを利用したシミュレーション実験。これは、事前の講義で言葉(概念)として理解した内容を、コンピュータを活用した疑似体験を通してイメージとして定着させることで、学習をより深めていくという授業である。

■「見学研修」データ
  実施日時 :平成15年11月12日(水)/6校時
  指導内容 :中学3年 理科第1分野  「力と運動、力学的エネルギーの保存」


 取材にご協力いただいた方 :立教女学院中学校・高等学校  原山 晶彦 先生
 

――Webのシミュレーションを使った授業を行うにあたっての意図、そしてそのような授業のメリットや生徒の反応などについてお聞かせいただけますか。

 当校では、本授業の前に2〜3コマを使って、「運動とエネルギー」について次のような授業を行っています。

 ・運動の法則、位置エネルギーや力学的エネルギーの概念の講義
 ・斜面、テープタイマーを利用した生徒実験
 ・スケートボードを使った作用・反作用の実験
 ・『毛利さんの宇宙実験室』のVTRを見る

 このように、まずは概念的な部分を通常の授業で教えていきます。そのうえでWebを活用した授業を行うわけですが、言葉として教えていることをシミュレーションを通じてイメージとして捉えることができるため、理解度がより深まると考えています。物理の世界というのは、どうしても概念的にならざるを得ない部分が大きいですし、実際に無重力状態の環境を作って実験するというようなことは難しいので、そのような時にシミュレーションはとても役立ちます。
  また、概念だけではピンとこないことも、実際の動きや映像などにふれていくことで、生徒には「面白い」と感じてもらえるようですし、これもまた、大きなメリットだと思います。ただ、遊びになってしまわないように、授業で行ったことをワークシートに記入させるなどして、取得したことのポイントはきっちり押さえるように工夫しています。
  講義とコンピュータを用いた授業とで、学習内容を変化させるのではなく、Webを使うことによって、擬似であってもリアルな体験として残る、という点が生徒の習得能力の向上にとっては大きいのではないでしょうか。 また、授業ではWebを利用したシミュレーション以外にも、市販のCD-ROMなどといった学習教材の利用や、アプリケーションを使った作業などにコンピュータを利用しています。今後は、「理科第2分野」においても、教材としてふさわしいものがあれば使っていきたいと考えています。