現在、企業や学校、地域などあらゆるものが“ブランド”を持っていますが、一人一人の顧客との長期的な信頼関係をどう築くかが課題となっています。そこにウェブサイトが深く関係してきます。サイトは物を売るためだけのものではありません。ホームページの出来が企業や商品の印象を左右するというアンケート結果も、インターネットがマーケティングの中心なりつつあることを示唆しています。
パワー★サイト研究会では、1.ブランド軸(独自性の表現)、2.インタラクション軸(顧客との対話、顧客同士の対話)、3.インテグレーション軸(リアルとネットのマーケティングの統合)、4.ダイナミズム軸(にぎわい感、新鮮さ)の4つの側面からサイトのランキングをしています。最近のサイトは化粧が巧みになりモダンな技術を使ってはいますが、それよりも、ブランドのミッション、思い入れなどがきちんと伝わっているか、歴史や人の顔が見えるか、顧客との会話がきちんとできているかどうかが重要なポイントとなります。
手本となるのはホンダのサイトです。トップページはクルマのイラストで、企業のコンセプトが伝わってきます。また車家族会議、熱烈愛犬愛車図鑑、八ヶ岳車菜園などいろいろなコーナーがあり、全国のファンが書き込めるオンラインコミュニティーサイトをたくさん持っています。アクセス数も多く、マスメディアと変わりません。ブランドと顧客をつなぐネットコミュニティー上では、今までできなかった会話ができます。
またBMWは、それまで出していなかったクラスのコンパクトカーの新車発表にウェブを使い、新規客の開拓に役立てています。
危機管理体制も重要で、不祥事や事故に対して個人が意見を書き入れることも増えました。迅速な対応が必要となります。たとえば新潟中越地震の際、慶応大学は被災地の受験生に対して、来年の受験料を免除するなど特別措置を発表しました。企業では花王が、紙オムツ・石鹸など供出しやすい商品を扱っていることもあり「お見舞申し上げます」とサイト上ですばやく対応したのには感心しました。
サイトは企業、組織を映す「鏡」です。ブランドの整理ができていない、トップページに企業のIRが並ぶ、コンテンツを放置する、問い合わせ機能がないなど、ウェブの欠点はそのまま企業の欠点を表わしています。組織の方向性や特性・ミッションを、単なるテキスト情報だけでなく画像や動画などを活用し、五感を使ってウェブサイトに表現していく必要があるのです。